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内科・消化器科・循環器科
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■第23回 (院長〜2009.11掲載)


未来の医療

私が10歳前後のお気に入りの漫画にアメリカ製で、「宇宙家族ロビンソン」がありました。未来の生活は、
車は空を飛び、コンパクトにスーツケースに変わり持ち運べます。将来はそうなるかも知れないと、ワクワク
しながら見ていました。その漫画の内容で、主人公のロビンソンが病院で、消化器の検査を受ける時を今でも
よく覚えています。現在のファイバー内視鏡でなく、カプセル型の錠剤の内視鏡でした。ロビンソンは飲んだ
あと、くしゃみかなにかで、そのカプセルを吐き出してしまい、カプセルは古いくもの巣が張っている人型の
甲胄に入ってしまいました。ロビンソンはカプセルが口から出てしまったことに気がつかず、カプセルから見え
るものは、とても生きている人のものでなく、大変なことになりました。最後に、カプセルが甲胄から発見され
、めでたしめでたしでした。子供心にも、将来こんな検査になればいいなと感じました。それがなんと、今は現
実にカプセル内視鏡ができたではないですか。これは、今まで検査がほとんどできなかった小腸に革命を起こし
ました。空を飛ぶ自動車が一般に普及するころには、1家庭1台医療用のロボットがあり、熱、血圧測定・
心電図、レントゲンが家で可能で、AED(不整脈を感知し、電気ショックをする機械)もロボットに付いていて、
簡単な処置は可能となると想像しています。内科は高齢の患者が多く、膝の変形で痛みを生じている患者は多い
です。運動しましょうと言うと、膝が痛くて歩けないと患者さんのぼやきが多く、そのたび私はあと20−30
年後には、再生医療が進み、気軽にあたらしい膝の軟骨の入れ替えが可能になるから、それまで待ってねと言い
ます。多くの患者さんは、その前に寿命で死んでいると言って笑いながら帰っていきます。私自身も間に合うか
どうかわかりません。しかし、未来を想像して希望を抱くのに、お金はかかりません。エコです。

■第22回 (院長〜2009.9掲載)


★新型インフルエンザ

以前、アメリカでの感染症危機管理の放送を見ました。鳥インフルエンザワクチンの接種優先順位を想定し、
第1位に高齢者が挙げられていました。子供より、高齢者が優先されていました。その順位を住民に公表し
たところ、高齢者から苦情がありました。多くの高齢者は、自分達より、子供を優先にしろとの苦情でした。
それで、子供が1位になりました。その番組を見て、国民性と成熟度を感じました。今、外来で、高齢者か
らいつ新型インフルエンザワクチンが接種できるか、自分は優先されるのかとの話が多くあります。
だれ一人として、自分用のワクチンを子供に振り分けてほしいと言う問い合わせはありません。
アメリカの感染症危機管理では、医療関係者がインフルエンザに感染し、医師、看護婦不足になった場合も
想定され、歯科医師にも協力を要請していました。ワクチン接種は、ドライブスルー方式となっていました。
この方が感染拡大を防げます。又、アメリカ人には、ドライブスルー方式は、なじみやすい方式です。
人工呼吸器の導入も進んでいました。日本でも、今回の新型インフルエンザで、保健所から大量のFaxや対応
についての説明会などが多くありましたが、アメリカと比較してしまうと、どうしても実践的でないと感じて
しまいます。アメリカと日本では、感染症危機管理についての使用できる金額、権限等が違いすぎるようです。
毎日、ニュースで、新型インフルエンザ、ワクチン接種順位、輸入の有無、死亡数等など見て、イライラして
いましたが、最近はなにか慣れてしまった感じがして、逆に恐ろしいと思います。もうすでに、流行しています。
お願い、早く新型インフルエンザワクチン接種順位を決めて!!!! きっと早くても11月中旬、遅ければ年
明けでしょうか。その頃には、自分自身は感染した後だと思いますが・・・(親の介護どうしようか悩みます。)

■第21回 (院長〜2009.8掲載)


★童顔の私

童顔な私は、今も年齢相当に見られません。通常なら、若く見られることは、女性にとっては良いのですが、
医師の場合、信用問題となります。研修医を指導していた時も、初対面の患者の家族は必ず研修医が指導
医の私より上の医師と判断し、私を完全に無視し、研修医に向かい挨拶をします。その後、私が担当医で、
こちらは研修医と説明するとバツの悪そうな顔をします。アメリカ留学時は、もっと最悪でした。お酒を飲
むときは、必ず私一人だけ、ID(身分証明書)か運転免許証の確認があります。運転免許証を忘れて、お
酒が飲めなかったことも何度もあります。酒屋では、日本のパスポートを持っていったのに、お酒が買えなか
ったこともあります。ボストンの住民証明書か運転免許証でなければいけないというのです。ですから、お
酒飲みたさにボストンで運転免許証を取得しました。同年齢の日本人女性と一緒に魔女資料館に出かけ、チケ
ットを購入し、入館時に受付の親切なおばあさんが私一人に声をかけました。
「高校生は、学生証を提出すれば、割引になりますよ。」私は、「高校は、100年前に卒業しました。」と答
えました。一人で飛行機に乗るのにロビーで待っていると、アメリカ人のおじいさんが私の横に来て、
「お嬢ちゃん、一人で旅行かい、えらいね、気をつけてね。」と私の頭をポンポンとなでました。その時、私
ミッキーマウスのトレーナーは着ていましたけど。・・・・
兄が以前、中国孤児帰国ニュースを見てポツリと言いました。『お前が、中国孤児だったとしても、いまも昔
も同じ顔だから、探すのは簡単だ。』なんと親切な兄でしょうか。余計なお世話です。

■第20回 (院長〜2009.6掲載)


★待合室

待合室で、私の母はデイケアの送迎車を待っています。車椅子なので1階の待合室の方が、スムーズ
なのです。80歳の母が車椅子で待っていると、他の患者が気に掛けてくれます。先日も80歳台の
女性患者から、「あら、あの車いすのおばあさん、寝ていたから冷えるんじゃない。」と心配してい
ただきました。患者は自分の歳はよく忘れるようで、自分より具合が悪いと判断すると、大体年上と
考えるようです。あなたの方が、年上ですよと思いながら、患者の声に耳を傾けていました。母が、
理解していたら激怒するなと思いましたが。このような会話は、日常的に待合室で交わされていますが、
患者の年齢をすべて把握している私は、一人で笑ってしまいます。以前は、内科の待合室がお年よりの
サロンとなっていると、よくマスコミ等で批判されました。しかし、今は皆さんそれなりに忙しくしてお
り、毎日受診することなどありませんので、サロンはなくなっています。待合室でのトラブルで一番多い
のは、順番待ちのことです。患者さんは、自分の順番を大体把握していますが、時に先に来ていた人が検
査後に再び待合室で待っていると、その人は自分より後と判断し、先にその方が呼ばれると、私の方が先
だとクレームをつけることがあります。又、大学病院などでは、毎回待ち時間が長いと大声で受付に怒鳴
っている人が必ずいました。最近は、銀行のように番号札を渡されますから、随分このようなトラブルは
減っています。うちのようないつも待ち時間なしの診療所では、時に15−30分待ったりすると、
「今日は、随分待たされましたよ。」と言われてしまいます。5−10分ぐらいの待ち時間が血圧も安定
し、ちょうどいいのですがね。


■第19回 (院長〜2009.4掲載)


★もったいない

私の口癖に「もったいない」があります。今では、世界的に認知されている「もったいない」を40年
以上習慣的に使用しています。自分でエコの一環として、できることからやっているつもりです。
診療においても、無駄な検査はなるべくしたくないので、会社健診や健康診断の時期と重複しない
ように気をつけています。以前のデータは必ず持参してもらい、当方でのデータも患者に渡し、他院
受診時等に見せるように指導しています。虫が大の苦手な私は、植物を育てると必ず虫がつきますから、
植物を置きません。クリニック内も同様です。しかし今は地球温暖化で、植林での二酸化炭素減量が
必要です。植物を育てられない私にできることは、せめて木を大事にすることです。ですから紙には
神経質になり、紙を捨てられません。クリニック内のファックスには、裏が未使用の紙をつかいます。
毎日大量の広告や報告書があり、そのうち半数以上が片面未使用のものです。それを私が見つけては
裏面をファックスに使用しています。折り目やホッチキス針がついていて、それを伸ばしたり、取っ
たりするのも時間がかかります。でも、その作業をしている自分が好きです。両面も使用した紙も、
燃えるゴミとして出さず、資源ごみの一部として捨てています。その事を自慢げに友人の医師に話すと、
友人はそんなことは当然で、自分は医師会でもらうA4の封筒などは、医師会にもどしていると言うのです。
負けました。私がエコと思っていても、人から見ると、ケチと勘違いされてしまします。姉から見ると
随分間が抜けているエコと言われます。入浴時間は長いし、洗面時間は人の3倍かかっていると言われます。
水の使い過ぎだそうです。石鹸が残っている感じがにがてで、どうしても水を多く使ってしまいます。
エコに徹するにはまだまだ、修行が足りないようです。

■第18回 (院長〜2009.2掲載)


★医学博士

以前は親がこどもの将来に期待して、「末は博士か大臣か」と云われていました。現在、大臣は
汚職問題が横行し、権威は地に落ちましたが、患者にとって医学博士はまだ少し権威があるようです。
病院の広告も規制緩和されていますが、いまでも診療科目には規制があります。まして広告に医学博士
と載せることはできません。
先日、患者さんとの会話で、患者さんの通院している接骨院の院長の話になりました。
患者;「今、行っている接骨院の先生は、医学博士のお医者さんなんですよ。えらいんですよ。」
医師();「医師ならば、接骨院ではなく、整形外科の病院ではないんですか。」
患者;「いいえ、お医者さんですけど、接骨院なんですよ。」
こんなやり取りを数回繰り返したところ、患者は1枚の紙を取り出し、私に見せました。その紙を見ると、
その接骨院の院長のプロフィール(学歴や職歴)が書いてありました。そのプロフィールを見ると接骨院の
院長は、中国の医師免許を持っていて、日本では大学病院の大学院卒で医学博士を取得していました。
しかし、日本での医師免許の取得の有無は記載していません。しかし、患者にとってみれば、大学病院の
大学院を卒業したと言うのは、その前提に医師であると考えてしまいます。その上、医学博士を取得して
いれば、必ず医師と思ってしまいます。医学博士は、ほとんどが医師で取得していますが、べつに医師で
なくても医学の論文で認められれば取得できます。しかし、多くの人はそんなことは知らないので、医学
博士イコール医師と思ってしまいます。患者にこのことを説明し、とても驚いていました。何か急にそこの
接骨院の権威が落ちたような印象を受け、ガックリしていました。患者に医師と錯覚をさせるような
プロフィールは渡してほしくないですね。

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